畳の匂いってどれくらい持つの?
新しい畳を入れて匂いはどれくらい持ちますか?
って質問されました
畳を表替えして楽しみにするのが、新しい畳の匂いです。
新しい畳を入れて、
いい匂い!
懐かしい匂い!
なんて感想を聞きます
でも、この新しい畳の匂い、いぐさの香りはいつまで持つのでしょうか。
答えとしては
わかりません
理由はいろいろとあります
〇陽当たりがどうか
〇風通しはどうか
〇どのような畳おもてを使ったのか
まず、いぐさの匂いの成分とはなんなでしょうか。
一番多く含まれているのが、フィトンチッドで約20%です
フィトンチッドは森林の香りと呼ばれるものです
次が、ジヒドロアクチニジオリドが約10%です
ジヒドロアクチニジオリドは、紅茶に含まれている芳香成分と同じものですが、それ自体には香りはありません。
さらに、αシペロンが約6%含まれています。
αシペロンはリラックス効果があると言われています。
リラックス効果を高める成分としてバニリンが約6%含まれています。
陽当たりはどうかですが、日に当たると畳は変色していきますよね。
これは、変色することで匂いもなくなっていくんだと思うんです。
風通しはどうかなんですが、風通しがよいと匂いが早くなくなっていくと思います。
閉めっぱなしの部屋だと匂いが長持ちするということも聞いたことがあります。
風通しが悪いと匂いが残っているということも考えられますし、脳内にこの部屋に入るといぐさの匂いがするという記憶が匂いを感じさせているのかもしれません。
どのような畳おもてを使ったかなんですが、新しい畳おもてが一番匂いがするはずです。
いぐさは6月半ばから7月にかけて刈り取ります
それから、9月から10月ごろに新しい畳おもてとして市場にでてきます。
この新しい畳おもてが一番匂いは強いはずです。
でも、色も鮮やかなため、変色もすごく早い気がします。
また、半年から1年置いた畳おもての方が、色も安定して畳屋としては使いやすいのですが畳の匂いは少し落ちるかもしれません。
1~2年置いた畳おもてでも、日に当てずに保管をしていば、匂いはします。
でも、匂いは弱いと思います。
そして、畳の匂いが部屋の匂いとなって慣れていくと思うんです。
畳の匂いは減っていくので慣れていくのと、減っていくのとで匂いを感じなくなっていくのもあると思います。
しかし、いつも畳の匂いを嗅いでいる畳屋と、普段畳の匂いを嗅いでいない人では畳の匂いを感じ方が違うと思うんです。
なので、部屋の条件と、使った畳おもてと、感じ方もあると思うので、畳の匂いはどれくらい持つのかというのはわかりません。